備長炭の生産には木が必要で森に入り木を伐採する必要があります。
また燃焼する時にCO2も発生させますので環境に良くないのでは?と思う方もいるかと思います。
実際、私もそう思っていた一人でした。
しかし色々と資料を調べるうちに備長炭(木炭)はエネルギー的に飛び抜けて優秀だということがわかってきました。
今回は備長炭の
- CO2が増える問題
- 環境破壊問題
- 再生可能エネルギー
の3点について説明していきます。
1. CO2が増える問題
Q. 木炭は火になり燃えている時にCO2を放出するので地球のCO2が増えるのでは?
A. 増えません!!
【理由】
CO2の総量は変わらない
正確には地球全体のCO2は増えない(変わらない)と言うことです。
木炭の原料である木はその成長段階でCO2を吸収して育ちます。
その吸収したCO2が燃焼する際に大気に放出されますので地球全体のCO2の総量は変化がないのです。
例えば木が成長する時に10のCO2を吸収して育ったとしましょう。
そうするとその木が燃える時には10のCO2が放出するだけです。
この量が12や14に増えて放出される事はありません。
また伐採したあとの幹からまた芽が生えてきてCO2を吸収しながら育ちます。
ウバメガシが備長炭の原料になるには約30年かかりますので、
30年後に再度備長炭として使用できるのです。
他の石炭・ガスの場合
石炭は太古の昔に植物が堆積したもので燃やすと木炭と同じくCO2が発生します。
ただ木炭との違いはこの石炭が出来上がるまでに何億年とかかっている事です。
何億年もの前に地中の石炭に固定さていたCO2を掘り起こし燃やすことで
大気にCO2が放出されるのが問題となります。
同じ量のCO2をまた石炭として地中に固定するのにまた数億年の年月が必要になります。
またガスも石炭ほどではないですがCO2を多く放出しています。
その点、木炭の場合は30年サイクルで大気中のCO2量が増減しているだけなので環境に優しいことがわかります。
2.環境破壊問題
Q. 木炭の為に森林を伐採すると環境破壊になるのでは?
A. なりません!
【理由】
乱伐ではなく間伐を行えばOK
正確にいうと森の乱伐は環境破壊になりますが、
炭焼きに使う原木は間伐で切っていますので、むしろ山を健康に導きます。
富士の樹海などの原生林ですと生態系が確立されているので、
人間が何も手入れしない方が良いでしょう。
ただ人間が住んでいる近くの里山などは間伐を行い手入れしていかないと
森が病気になり死んでいってしまいます。
炭焼きさんは昔からの知恵で切る量を調整しています。
自ら切った切株が30年後に育ち次の世代への財産として引き継がれているのです。
3. 再生可能エネルギー
このように備長炭は比較的短期間に再生が可能であり、
資源が枯渇しないエネルギーと言えるでしょう。
人類にとって永続的に使用可能なクリーンなエネルギーの一つである
備長炭は今後ますます注目を浴びていくでしょう。
この事からも備長炭はクリーンで再生可能な燃料と言えるでしょう!!